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ジュエリーの知らないことをお届けします。

日本のジュエリー宝飾職人の原点とは

リングジュエリー

日本人の多くの方は、ジュエリーの彫金技術は海外から来たもので日本の歴史は浅いと思われていませんか?

もちろん西アジアやヨーロッパや中国に比べると歴史は浅くはなりますが、実は金工の技法自体は古墳時代の馬具装飾が最古だと言われています。

その後、平安時代で仏具や仏像の装飾に使われる様になりました。 かんざしや根付などの飾り職人の仕事とは別に、日本のジュエリーが発展した背景には、武士の時代に発展した、武具や刀剣の装飾を施す、金工技法の基礎が築かれた為と考えられているそうです。

江戸時代には、将軍家はじめ大名が、刀剣をつくる彫金家を競って育て、代々将軍家の刀剣を彫金家が一手に預かったそうです。そうして非常に技巧的な人たちが名工として名を残したそうです。

しかし明治時代に廃刀令が発せられると、そういった刀剣の彫金家たちは失業し、職業替えを余儀なくされました。

そして明治時代には、西洋化・近代化が進み、洋装を身につける人が少しずつ増えていき、それに合わせるためにネックレスや髪飾り、指輪などを身につける女性が増えていきました。

また、洋風の生活様式に用いられる,花瓶や傘立て、煙草箱などに彫金が用いられるようになりました。

日本の独自の歴史や文化により、その技術やアイデンティティーを見出してきたといえます。また明治政府に奨励されて、海外に渡り博覧会に出品し「ジャポニズムブーム」にのってヨーロッパの人々を魅了していきました。

そうして日本の宝飾職人の今につながっていきます。

職人

宝飾職人のプロフェッショナルな仕事について

ジュエリーデザイナーの難題な発注にも、研ぎ澄まされた美的感覚と自在に駆使した熟練の技巧で様々な表現に挑戦しています。
彫金の技法とは、金属の表面をタガネで切ったり押したりして、模様を彫り込む技法です。数十種類のタガネを使い、多様な種類の繊細な柄、現代的なイニシャル文字なども制作しております。

次回は伝統的な日本の彫りや西洋彫りの違いなどご紹介いたします。また宝飾職人で、石留めと彫りの両方を出来る職人は、昨今非常に珍しく、とても貴重な存在です。

そんな高い技術を持った一流の職人達の存在を、多くの方に知っていただき男女関係なくジュエリーを楽しんでいただきたいと思っております。